皆さんカブトムシは好きですか?
小さい頃山に取りに行ったり、ホームセンターで親にねだってみたり、一度飼育した経験がある人も多いと思います。
自分で育てたカブトムシがサナギから成虫になった時の喜びは、大人になった今でも覚えています。
そんなカブトムシですが、カブトムシをブリード・販売する企業は何業に当たると思いますか?
犬や猫などのブリーダーは動物取扱業者として知事への届け出が必要です。また、販売するペットショップなどはサービス業に分類されています。
ではカブトムシのブリードを行う企業は何業に当たるのでしょうか?
カブトムシの飼育・販売は”農業”に分類されます。
昆虫なのに農業というのは不思議に感じますが、他にも蜂を扱う養蜂業なども農業に分類されてます。
今回は、企業がこの産業分類において“農業”に分類されることはどんな意味を持つのか解説していきます。
<目次>
- 産業分類とは
- 農業に分類されることの効果
産業分類とは
総務省統計局(国)によって定められた基準によって、統一基準により各種産業を適当な同質的グループに統計的に整理したものです。
大きく14種類に分類されており、以下のようになっています。
- A農業
- B林業
- C漁業・水産業
- D鉱業
- E建設業
- F製造業,
- G電力・ガス・熱供給業
- H不動産業
- I卸売・小売・飲食業
- J金融・保険業
- K運輸・通信業
- Lサービス業
- M公務
- N分類不能の産業
農業に分類されることの効果
カブトムシの飼育・販売業者は農業に分類され、細かくはその中の畜産農業に分類されます。
では実際に国の基準で農業に分類されることが、企業にとって影響があるのか解説します。
農業は現在日本が最も力を入れている産業の1つです。
その理由としては、農家の所得向上、新規就農者の増加、農業の活性化による食料自給率の向上、など農業の発展を目的としています。
そのため、国による融資制度や補助金が充実しています。
具体的には、日本政策金融公庫農林水産事業によるスーパーL資金や、農林水産省による農業次世代人材投資事業の交付金などがあります。
スーパーL資金では認定農業者(農業経営改善計画の認定を受けた個人・法人)として認められた企業限定ですが、10億円まで(条件により最大30億円)の農業経営改善計画の達成に必要な資金借り入れができます。(審査あり)
農業次世代人材投資事業の交付金では、就農してから3年以内に機械や施設を買うための資金として、最大1000万円を無利子で融資を受けることができます。(審査あり)
この他にも、農業分野には経営を安定化させるための融資や助成金など、多くの制度があります。
これらの融資は全て農業分野においての制度であるため、農業に分類されるということは、より安定した経営や成長するための資金調達がしやすくなります。
まとめ
国の産業分類は企業にとってとても重要であり、成長産業の強みを生かすことが企業の更なる成長にも繋がりますね。
会社を経営されている方は、もう一度自身の会社がどの産業に分類されているのか、調べてみるのも良いかもしれませんね!