ムスカ、、、そう聞くと頭にどこかの大佐が浮かびますよね(笑)
今回はそのムスカではありません。実はMUSCAというイエバエを使った昆虫バイオベンチャーがあるんです! ハエの力でゴミが宝の山になる、そんなアニメの世界がもうすぐそこまで来ています。
今回はイエバエで人類の未来を救う、昆虫バイオベンチャーMUSCAを調べていきます!
<目次>
- MUSCAとは?
- ビジネスモデル
- 資金調達
- 商品
- 売上
- 提携
- 研究
- 特許
MUSCAとは?
ムスカは2016年設立の昆虫バイオベンチャーです。食糧危機や増え続ける有機廃棄物から人類を救うのがコンセプト。イエバエを使って生ゴミなどの有機廃棄物を分解し、そのゴミで育った幼虫を、魚の飼料や糞を肥料として活用するというものです。
このイエバエですが、約50年間1,200世代にわたる選別交配によってサラブレッド化された、ムスカ独自の種を使っています。通常のイエバエに比べ狭い空間での有機物処理に優れています。
TechCrunch Tokyo2018スタートアップバトルで最優秀賞を受賞や、大手商社からの資金調達に成功しており、今大注目のスタートアップです。
ビジネスモデル
ムスカのビジネスモデルは以下の通りです。
- プラントやイエバエの卵などの必要資源を販売
- プラントの管理運営
- 幼虫の買い取り
- 幼虫を飼料や肥料に加工
- 自社の販売ルートを使って販売
イエバエを使って有機物を分解・処理するプラントを開発・建設し、販売後はその運営を購入者の代わりに行います。プラントに必要なイエバエはムスカ独自のものを購入してもらい、成長したイエバエはムスカが買い取り、魚の飼料や肥料として加工・販売します。
この他にもイエバエについての研究・開発を行い、新たな商品開発を行います。
商品
現在販売されているものはありませんが、主にプラントとイエバエを用いた飼料や肥料が販売される予定です。このプラントは1機数億円とも言われているので、法人向けの商品と言えます。
資金調達
前述の通り、プラント建設には大きな資金が必要なため、ムスカは伊藤忠や丸紅、その他複数から合計10億円以上の資金を調達しています。その資金は主に研究や第1号プラント建設に使われていると思います。
売上
ムスカの売上は現在公開されていません。今後商品開発やプラント建設が進めば、億単位で売上が発生するとみられます。
提携
TeaRoomと有機肥料を用いた日本茶を開発しており、新生銀行とは戦略的パートナーシップを締結しいています。その他にも大手商社などとも資金調達に成功しており、提携関係に近いと言えます。
研究
クボタファーム「おれん家農園」にてムスカ有機肥料の実証実験を行なっています。このクボタファームは有名農場重機メーカーKUBOTAが運営しています。その他にもムスカ有機肥料が熊本県菊池市アグリ技術実証事業に採択され検証・研究が進められています。
特許
ムスカは「イエバエ幼虫飼育方法 及び その飼育設備」の特許を取得しています。今後もイエバエに関する研究が進められていくので、その特許は増えていくと考えられます。
まとめ
イエバエが世界を救う!昆虫バイオベンチャーMUSCA、いかがでしたでしょうか。SDGs達成に向けた環境改善への効果や、飼料で育てた魚での食糧危機回避への貢献、我々にもさまざまなメリットを持つ素晴らしい企業ですね。
有機物処理は世界的に問題になっているので、今後も昆虫 × 有機物処理の市場は広がっていくでしょう。環境を大切にしながらも、より豊かな暮らしを目指したいですね!
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