皆さんはミドリムシをご存知ですか!
「なんか微生物だっけ?」「光合成しそう?」「ユーグレナともいうよね!」いろんな方がいると思いますが、一度は聞いたことがある人が多いと思います。
実はそのミドリムシ(学名:ユーグレナ)は、栄養豊富ですごく健康に良いんです!
今回はそんなミドリムシを使った、昆虫食ブームの先駆けとも言えるユーグレナ社を紹介します。
<目次>
ユーグレナとは?
ビジネスモデル
時価総額
商品
売上
研究
特許
ユーグレナとは?
ユーグレナは2005年設立の東証1部上場企業です。ミドリムシ(ユーグレナ)を使った美容・健康食品やサプリメントなどを開発・販売する会社です。ちなみにミドリムシ自体は微生物であり、ワカメやコンブなどの藻の一種です。なので名前に虫が入っていますが、正確には「虫」ではありません。
しかし、虫に近いものを扱う企業としては唯一の上場企業であり、昆虫業界はこの企業に学べることも多いかもしれません。
ビジネスモデル
ミドリムシを使った商品を開発し、主に5つの事業を展開しています。
- ヘルスケア
- ビューティケア
- バイオ燃料
- 遺伝子、健康検査サービス
- 子供の健康改善
ヘルスケアとビューティケアでは、サプリメントや化粧品などを販売しています。またミドリムシに関する研究を、保有している4つの研究所で行なっており、精錬された研究技術を活用し遺伝子、健康検査サービスも提供しています。
サステナブルの観点からは発展途上国の子供の健康改善プロジェクトや、バイオ燃料の開発なども行なっており、健康食品に始まった事業は現在様々な分野に拡大しています。
時価総額
現在(2022/3/25)ユーグレナの時価総額は920億円となっており、国内の昆虫企業ではダントツのトップです
商品
有名なものでは、健康サプリの「からだにユーグレナ」があります。
ユーグレナにプラスして、ガラクトオリゴ糖、たんぱく質やビタミンを含むクロレラ&スピルリナが配合されているので、栄養バランスが整ったサプリメントになります。
美容化粧品の「CONC」シリーズでは、ユーグレナのトレードマークである緑色ではなく、赤色をブランドカラーとしています。
ユーグレナのブランドイメージと結びつかないことは一見マイナスに見えてしまいますが、純粋に化粧品としてのブランド確立を目指した上で素晴らしい戦略ですね。
売上
2021年12月期の連結売上高は、344億2000万円と公表されています。売上推移と今後の戦略を見ても非常に安定した数字と言えます。
研究
ユーグレナは4つの研究所を保有しています。そこでは主に、機能性、バイオ燃料、基礎研究の3つの研究が行われています。日々新しい研究成果が出ていますが、主なものとしては、ミドリムシの継続摂取が脳の状態に効果的に寄与することや、ユーグレナ粉末と野菜粉末の同時摂取が肥満状態の改善に繋がることなどがあります。また研究の成果は特許取得にもつながっており、特定生物由来の商品展開を軸とする場合において、継続した研究の重要性がわかります。
特許
ユーグレナは8つの特許を取得しており、日々の研究によりそれは今後も増えていくことが予想されます。
- 藻類培養方法及び浸透圧調整物質の製造方法
- 硫黄化合物含有物質の評価方法及び揮発性低分子硫黄化合物の定量方法 2018年11月21日
- フィーカリバクテリウム・プラウスニッツィ菌賦活用食品組成物及びフィーカリバクテリウム・プラウスニッツィ菌賦活剤
- 藻類培養方法
- 抗乳癌剤、抗乳癌用食品、乳癌を抑制するための方法及び抗乳癌剤の製造方法
- メラニン産生抑制剤、美白剤、遺伝子発現抑制剤、メラニン産生抑制用化粧料組成物及び美白用化粧料組成物
- 免疫バランス調整剤及び免疫バランス調整用食品組成物
- ユーグレナの培養方法及びその培養液
まとめ
元祖昆虫食!?ユーグレナいかがでしたでしょうか?ユーグレナはミドリムシの持つ健康機能への着眼に始まり、現在では多くの事業を展開しています。今後、昆虫分野においてもその成分の研究が進み、さまざまな商品が開発される上で、非常に参考になる企業ですね!
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